娘は、聞こえにくさから耳鼻科を受診し、聴覚情報処理障害(APD)の診断を受けました。
その診断の過程で、発達検査を受け「自閉スペクトラム症(ASD)の傾向がある」と耳鼻科医に指摘されましたが、今後の精神障害者保健福祉手帳の申請に必要となる診断書なども踏まえ、精神科も並行して受診しています。
(注意:発達検査の結果をもとに、診断を下すことができるのは精神科医のみで、申請には半年以上の専門医の通院が必要です)
耳鼻科の担当医に「ASDを含む発達障害は診断されて終わりじゃない。自分の特性を知って、どう生きていくかを探していくことが大切」と言われ、聞こえの問題や学校や対人の課題にひとつづつに向き合い、解決したり対策を考えてきた1年。
就職を控えて、精神科でASDについて、さらに専門的なアドバイスや見地をいただこうと受診しましたが、やっぱり専門医。
また、腑に落ちた。
算数障害
初診で、カウンセリング的にいろいろ聞かれました
・学校は楽しい?
・友だちは、どんなつながりの友だちが多い?趣味のつながり?通学の行き帰りが一緒という関係?
・何学部?
・算数は好き?いつから苦手になった?
・どんなことに興味がある? などなど・・・。
その中で、APDの主治医にも、大学のカウンセラーにも言われなかったことが
「算数障害」
がーーーーーーーん!また、新たなっ・・・😭
娘は国文学科ですが、そう答えたときに、先生が大きく首をかしげました。
医師:「ASDは、完全に理系なんだよ」
ASDに限らず、発達障害の人は、脳の仕組みから思考回路的に「直観」で物事を考えるので、理数系になるらしいです。
アインシュタインやビルゲイツ、エジソンや織田信長など・・・偉人に多いですね。
文系のように、知識の積み重ねで物事を考えることは苦手で、パッと見て、パッと閃いて
「理由はわからないけど、きっとこうじゃないか?」
「この数式が当てはまるのではないか」という直観的思考を得意とするそうです。
だから、娘の文系に疑問を持たれ、いつごろから数学が苦手か、文系の何が好きかなどさらに質問が続きました。
そこから娘の文系は、定説として論じられていることの穴を見つけて、仮説を立てて穴を埋めるための思考を進めていくという、どちらかと言うとやはり理系的思考。でも、数学や物理が苦手となると、学習障害が疑われ、その中でも「算数障害」があるのでは?ということでした。
新たな診断が付きそうで、アゴが外れそう😢でしたが、でも、なんだか腑に落ちる。
娘、算数が数学に変わる中学校あたりから、一気に苦手になりました。特に文章題。本が好きなのに、どうして苦手なの?って聞いたことがありました。
そして、また、一般的にASDに向くとされる簿記も、以前少しさせてみたのですが、嫌がって、嫌がって。
そんな状況だから、ネットでASDに向く職業を調べたり大学のカウンセラーとの就職相談では、一般的な「経理」「事務」「会計士」を勧められますが、数学苦手な娘には、本人も私たち親もとてもじゃないけど、結びつかなかった。
先生は、いくらASDに簿記なんかが向くと一般的に言われていても、算数障害があればとてもじゃないけど、それは無理。と。
そりゃそうだよな~。納得。
今までの疑問(なぜ数学だけがだめなのか)がまた解決・・・腑に落ちました。
ひと通りの質問が終わり、算数障害については、もしかしたらこれまでの苦手意識だけで、あるとき花開く人もいるし、そういう深いところを、発達検査だけではなく、心理テストも併せてすると思いもよらない適性が見えることがある、と言われました。
そして、適性が分かれば得意を極めて、苦手を避ければいいと。
たとえば、感覚過敏を上手く使って、色彩や嗅覚を使った専門職を目指す。
カラーコーディネーターなどは、直観も大きく作用する仕事だから、と話してくれました。
実は、ある日、急に「本を見ると何となく向いてる気がするし、面白そうだから色彩検定取るわ~」と春頃から突然的に色彩検定の資格の勉強を始めていた娘はそれを聞いて大喜び!
言い出した時は、何の思い付き?と不思議に思いましたが、これもASDの直観によるもの?!
精神障害者保健福祉手帳の申請を目的に始めた通院ですが、娘には自分の将来の方向性を見つけるためにとても良かったかもしれない。
どう生きていくかの選択
いろいろなことが重なり合っているから、何が重なっているのか?どれくらい重なっているのか?
どんなことが得意で、逆に何が苦手で避けるべきか?
先生も「得意を極めればいい。苦手を避ければいい。どう生きていくかを選択するための自分の理解」と言われました。
今後は、精神科医と大学のカウンセラーが、コンタクトを取りながら娘の情報を共有し、「算数障害」の診断を含めて診察、カウンセリングをおこなってくださる段取りをすすめています。
今、目指しているところに間違いはなさそうです。
コメント
算数障害、、!
また障害が、と思うと、ショックもありますが、分かることで、これからの対策も立てられますものね!
うちの娘もASDですが、極端に数学が苦手です、、が、お医者さんにそうしたことを指摘していただいたことはありません。
去年久しぶりに受けた発達検査で知能指数が高かったのですが、
これだけ高ければなんでもできるよー、もう発達障がいと思わなくて良いよ、とまで。それ以上質問できなくなってしまいました。
中学校不登校を経て、通信制高校へ。
独学で大学入試の勉強を始めたものの、
何をどれだけやれば良いか?
数学がいくらやってもわからない、できないのは、自分の努力不足?
オンラインでの講義が耳に入りづらいような気がするけど、みんなこんなもの?
等々、、
高二になり、自分自分が特性的に何が苦手なのか、どんな工夫をしたら良いか等々を知りたくて久しぶりに受診した娘はがっかりしていました。
検査項目はどれも標準よりは高いものの、項目間の凸凹は相当大きくて。
凸凹が大きいほど生きづらいと、事前にいろいろな本で読んでいたのですが、、
娘さんのかかっている耳鼻科の先生も、精神科の先生も、ASDに詳しく理解ある方々で、、羨ましいです、、
ぽぷらさん、おひさしぶりです!
なかなか合う医師や病院に出会えない、ということはあるようですね。
私の元々のリサーチや勉強不足からか、娘の場合は、受診する病院、担当してくださる医師、カウンセラーさんに指摘されること、受ける診断や可能性が、
まさに寝耳に水のびっくりすることばかりで、それに従って「へ~、そうなんだ!」「がーーーーん!ショックだけど、方法あるって言ってくださってたから!」と
丸ごとを受け止めるしかないことばかりで(;’∀’)
そんな感じで、受け身で流されるようにつながっていってきたのがこれまでです。
もしかして、ぽぷらさんのように、勉強して準備してあげたら娘にとってもっと近道もあったかもしれません。
長く、長く時間がかかっていますが、でもそれもきっと必要なことなのかな?と、マイペースでやっています。
どの方向がストレスが少ないのか、上手くやれなくても、下手は少なくて済むのか・・。
ぽぷらさんの娘さんは、学生の時間がまだ娘より長くあると思うので、ひとつづつゆっくりかな?と思いますよ~。
職場の心理士が「人間の相性だから、合う合わないははっきりするよ。だめなら変えればいい」と、娘が受診を開始する前に言ってくれました。
私が過剰に期待していたので、空気を抜いてくれたのだと思います。
医師やカウンセラーと合わなければ他を当たるのもひとつだと思いますよ(^^)/